私は小さいころ相当変な子供だったらしい。。。

大切なのは学べる環境と親御さんの決断

私(演出・田中)は小さいころ相当変な子供だったらしい。と言うのも本人には自覚がないからです。歌うことが好きだったし、バレエなんかも観るのが好きでした。姉の持っていた少女漫画を盗み見、特に萩尾望都さんの作品をむさぼるように読んでいました。彼女の作品には歌うシーン、踊るシーンがたくさんあって、そう、まるでミュージカルのようでした。ミュージカル映画もとても好きで、オードリー・ヘップバーンの大ファンだったこともあり「マイ・フェア・レディ」は今でも最も好きなミュージカルの一つです。そしていつしかミュージカルを作ってみたいと思うようになりました。しかし、悲しいかな私は当時岡山県の人口3万人ほどの小さな市に住んでいて、映画館もなければもちろん劇場などもない。演劇の舞台なんて一度も観たことがありませんでした。歌も、ダンスもピアノすら習ったことがありません。それは夢の中の夢の世界でした。地域の文化格差は厳然と存在しているんです。東京で暮らすようになって、いたるところでお芝居が上演され、ダンススタジオがいっぱいある―なんて恵まれた環境かとつくづく思ったものです。そして私も憧れのミュージカルをやりたいと劇団の門をたたきました。そのときにはもう25歳でした。それが今や舞台を作り、若い人たちに演技を教えているなんて、なんて人生は数奇なものなんでしょう。それも、そういうやれる環境があったからこそです。でも、もっと早く始めていれば…本当に今でもそう思います。
だから多くの若い人たちに学べる機会をもっと提供したい。私が子供心にミュージカルをやってみたいと思ったように、小さくても歌って、踊って、演じてというミュージカルに憧れを持っている子がきっとたくさんいる。Musical Art Stage Academy(MASA)のキッズ&ジュニアクラスはその憧れをかなえる場です。でも、私がそうであったように自ら「やってみたい」と言えない子もいるでしょう。ぜひ親御さんが子供さんの希望をくみ取ってあげてほしいと思います。お子さんの将来は親御さんの決断にかかっているのです。

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